北端の王子動物園から南端の兵庫県立博物館・人と防災未来センターまでミュージアムロードを散策するコース
基本ルート 解説
概要(下記時間は目安) ・灘区の高台にある神戸市立王子動物園から南へ坂道を下って、海辺のHAT神戸(東部臨海新都心)を散策するコース。
・ミュージアムロードは、王子動物園と兵庫県立美術館を結ぶ南北約1.2kmの坂道の愛称。命名されたのは2010年の12月。毎年秋にミュージアムロード周辺で、灘区総合芸術祭(地域イベント)と1 DAY JAZZ ROAD(ジャズイベント)が開催される。
・北端の阪急電鉄王子公園駅の周辺には、神戸文学館・横尾忠則現代美術館・原田の森ギャラリー・王子動物園、南端のHAT神戸には兵庫県立美術館・人と防災未来センター、中間にはBBプラザ美術館と文化施設が集積している。またミュージアムロードの沿道には、パブリックアート(野外彫刻/オブジェ)が設置されている。
・この散策コースは、どの文化施設にどれくらい滞在するかで所要時間は大きく変わる。また文化施設は通常週1回平日に休館日がある。ここに登場する文化施設は、木金土日祝は共通して開館している。ただし美術館は展示替えの休館期間がある点に注意。
・最初の王子動物園で、ミュージアムロード案内マップをもらうとパブリックアートの位置がよくわかる。事前に阪急神戸三宮駅等でもらっておいても良い。
9:00スタート|王子動物園 ・王子動物園は阪急神戸線王子公園駅から徒歩3分。王子公園駅は特急と快速急行は止まらない。新幹線新神戸駅からは、布引バス停から神戸市バス90系統または92系統で王子動物園前バス停まで乗車7分。
・あまり知られていないが、動物園や水族館は博物館の一種。生きものが生きている状態で見学できる博物館ということ。
・水休、9:00~17:00、入園料大人600円。園内は全体が緩い南向き斜面上にあるので、入口で園内マップをもらって巡回経路を考えて、行ったり来たりをしないようにしたい。ライオン・キリン・ゾウ・カバ・ペンギン・コアラ・レッサーパンダなど約130種の動物がいる。ジャイアントパンダは関西ではここに一頭と和歌山県のアドベンチャーワールドに6頭いるだけ。王子動物園にいるタンタンの貸与期限は2020年7月だが、中国から新しくパンダを借り入れる目処はたっていない。
・ふれあい動物園の「動物とこどもの国」、子供向けミニ遊園地、北野から移築した旧ハンター住宅(いわゆる異人館の一つ、重要文化財)もある。
オプショナルコース:α ・神戸文学館:王子動物園の西側に隣接している神戸市立文学館。水休、9:00~17:00(平日10:00~18:00)、入館無料。神戸にゆかりのある文学者を紹介する小規模な施設。
・レンガ造りの建物は、1904年に関西学院のチャペルとして建てられたもの。登録有形文化財。実は王子動物園・神戸文学館のある原田の森は、関西学院発祥の地。1929年に関学は西宮に移転し、跡地は1940年から神戸市が保有することとなった。1950年神戸博会場となった翌1951年に、神戸市立動物園が諏訪山公園から現在地に移転・開園した。一方チャペルの建物は神戸市の各種の施設として使用された後、2006年12月に神戸文学館としてリニューアルオープンした。
・館内には、関学開校当時の写真も展示されていて興味深い。滞在時間の目処は20分~60分。
オプショナルコース:β 横尾忠則現代美術館:神戸文学館前の道路(市道原田線)の反対側にある少し古めのコンクリートビルが画家・グラフィックデザイナーである横尾忠則(兵庫県西脇市出身、1936-)の専門美術館。原田の森ギャラリー西館(旧兵庫県立近代美術館西館)を改修して2012年11月にオープンした。
・月休、19:00~18:00、入館自体は無料、展覧会観覧料は展覧会により異なるが一般700円の場合が多い。カフェレストランのぱんだかふぇを併設。展覧会を観覧しなければ所要20分程度。
オプショナルコース:γ ・原田の森ギャラリー(兵庫県立美術館王子分館):貸しギャラリー。月休、10:00~18:00。横尾忠則現代美術館の東隣の建物。HAT神戸に兵庫県立美術館「芸術の館」がオープン後に、兵庫県立近代美術館をその分館としたもの。入場無料の展覧会が多いので、興味があれば気軽に立ち寄れる。
11:00|ミュージアムロード ・王子動物園入口前の王子動物園交差点を渡って、南にミュージアムロードを下る。幹線道路の山手幹線を渡り、阪急神戸線の高架を潜って、南へ進むと正面にJR神戸線灘駅がある。北口のエスカレーターで駅の2Fに昇り、南口は階段かエレベーターで駅前広場に降りる。
・南へ歩くと右手に不自然な遊歩道がある。これはJR神戸臨港線の跡地。さらに南下すると左手に阪神電車岩屋駅がある。阪神の線路とホームは地下なので、知らないと駅を見落としやすい。
・阪神岩屋駅の南の高層ビルに商業施設・BBプラザ神戸がある。幹線道路の国道2号線を渡るとHAT神戸。岩屋駅前から兵庫県立美術館まで徒歩8分。
オプショナルコース:δ ・BBプラザ美術館:阪神岩屋駅からさらに南に向かうと左手に商業施設・BBプラザ神戸がある。その2Fに私設美術館のBBプラザ美術館がある。コレクションは近・現代の日本人画家が中心。月休、10:00~18:00、館蔵品展300円。観覧時間目安30分。
11:30|兵庫県立美術館 兵庫県立美術館「芸術の館」は、2002年4月にオープンした、安藤忠雄設計の大型美術館。海沿いの広域テラスと一体化している。高さ6.1mの片手に太陽を持つ巨大な少女のオブジェが美術館前に仁王立ちしていて、強烈なアクセントになっている。
・月休、10:00~18:00、県美プレミアム展(常設展)500円。特別展も年5回開催している。特別展を観覧しなければ、所要1時間。
12:30|昼食 ・兵庫県立美術館や西隣の国際健康開発センタービル、JICA関西(国際協力機構関西センター)内にレストランがある。また複合商業施設ブルメールHAT神戸にもレストランやフードコートがある。おすすめはJICA関西1Fの食堂(エスニック料理)、テラスもあり、価格もリーズナブル。
13:30|人と防災未来センター ・JICA関西の西隣が、他に例を見ないユニークな防災科学館の「人と防災未来センター」。ガラス張りの西館と東館の2館入場は20分おきに120人ずつ。観覧は一方通行の順路。センターによるモデルコースは60分、90分、120分の3通り。60分コースは、映像とジオラマ模型で阪神大震災を追体験し、震災の記録資料を見る。90分コースは加えて、防災・減災について学ぶ。120分コースはさらに東日本大震災のドキュメンタリー映像を観賞する。
・月休、9:30~17:00(金土~19:00)、入館料大人600円。
16:00エンド|なぎさ公園 ・海沿いのなぎさ公園を散策して終了。帰りの最寄り駅は阪神の岩屋駅/春日野道駅でどちらも徒歩10分程度。HAT神戸のメインストリートである東部新都心東西線を神戸市バスも走っているが、三宮までは遠回りのルートなので乗車約20分かかる。
オプショナルコース:ε ・HATなぎさの湯:なぎさ公園の西側にあるスーパー銭湯。天然温泉で、露天風呂・水風呂・電気風呂・サウナ・貸切風呂、ダイニングなどの施設を備えている。料金は大人平日820円・土日祝900円。無休、営業時間10:00~25:00。
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(注1)1日で動物園・美術館・防災科学館を巡る充実したよくばり散策コース。どこをメインにするかで時間配分は大きく変わる。ブルメールHAT神戸にはシネコンもあるのでコースアレンジはお好みで。
(注2)掲載情報は変更される場合があります。ご利用の際には各交通機関または施設の公式サイトで確認してください。
神戸観光モデルコースその5:神戸市東部の文化施設を回遊するモデルコース